【働く人×デニム インタビュー vol.1】歴史ある酒屋を受け継ぐ

By 2019年11月18日尾道

ONOMICHI DENIM PROJECTは尾道で働く方たちの協力で初めて成り立つプロジェクト。実際にどんな人たちが尾道で働き、どんな暮らしをしているのか。プロジェクトに参加してくださっている方々へのインタビュー企画スタートです!
記念すべき第1回目は110年も続く老舗の酒屋さんの4代目、向さんへインタビューを行いました。向さんはONOMICHI DENIM PROJECTに参加して4年目。これまで6本のデニムを育ててくださいました。尾道の街に美味しいお酒と笑顔を届ける男!一体どんな想いでお仕事をされているのか、デニムを穿いてくださっているのか、どうぞご覧ください。

・まずは自己紹介をお願いします。
向酒店4代目、向 祐功です。41歳 A型です。

・お仕事の内容は?
酒類の販売や仕入れ。尾道市内の飲食店への配達などをしています。主には皆さんがよく行くラーメン屋さんやお好み焼きさん、お寿司屋さんやお土産屋さんにも卸しています。

・向さんで4代目とのことですが、これまでは他のお仕事はされてこられましたか?
大学で大阪に行き建築について学びました。大学卒業後は京都のデベロッパーの会社へ就職して主にはマンションの施工などの土地開発に3年ほど携わりました。その後は地元での仕事をしたいということもあり、尾道の設計事務所に14年ほど勤めました。

・そうすると酒屋さんになったのは最近のことなんですね。
はい、まだ4年目です!前の会社で組織構築の中で人選配置をどうするかというときに、親からもそろそろ継いでくれないかという話が重なって、そういうタイミングなのかなと思って、継ぐ決意が固まりました。
今まで設計だけをしてきて身体を動かすことがほとんどなかった分、最初は肉体労働が大変でしたね。

・「酒屋」というお仕事は今まで経験してきたお仕事と業種が全く異なりますが、やりがいを感じることは何ですか?
お酒を通じて「食」を豊かにしたいという想いはずっとあります。前職ではずっと「住」に携わることをやってきたので、違った方面で人々の暮らしを豊かにできればと。
あとは人との出逢いが楽しいですね。尾道は色んな場所から人も集まるし。街の人たちと交流する時間は大切にしています。配達に行く時もただお酒を持って行くんじゃなくて世間話や情報交換したり。そういう時間も楽しいです。

・そうすると向さんは尾道デニムを通して「衣」を豊かにしているわけですね!
ですね!

・お店の来店されるお客様はやはり地元の方が多いですか?
はい、地元の方がメインですけど、メディアに取り上げていただいたこともあるので観光客の方も結構来てくださいますね。最近は外国人観光客の方も良く来られます。外国人には日本酒やウィスキーが人気です!

・尾道デニムプロジェクトに参加したきっかけを教えてください。
前職まではスーツだったんですが、酒屋になって仕事用に新たにデニムを買って穿いていたんです。そのデニムをONOMICHI DENIM SHOPにリペアに出したことがきっかけです。僕の色落ちしたデニムを見てスカウトしていただきました。

・このプロジェクトに参加してよかったことなどありますか?
デニムが穿けるのも嬉しいし、このデニムプロジェクトを通して普段会えない人と接点ができたり交流の場が増えたのは良かったです。もっと定期的に集まりたいです!夏はBBQしましょう!

・もっと機会増やします、すみません…!BBQでは向さんはお酒担当でお願いしますね。お肉屋さんにもデニム穿いてもらわなければ!(笑)
ではでは、そんな生まれ育った「尾道」という街についてどう思われていますか。
向酒店は創業から今年でちょうど110年になります。お店の歴史を繋いでいく、歴史を大事にしていきたいと思っています。けど歴史にこだわる閉鎖的な部分ばかりじゃなくて、新しいこともどんどん取り入れていきたいです。最近は尾道を選んで移住してくる人たちも増えて来ていて、そういう人たちの活動もすごく刺激になりますね。

・続いては、向さんのデニムについて質問です。デニムのおすすめポイントを教えてください。

PJ001 W28 L30 LOTNo.620A

まずサイズが小柄なので女性の方にもお勧めです。色落ちはビールケースや膝をついたりするので濃淡がきれいに出ているかなと思います。仕事の必需品のお財布と携帯の跡もポイントですね!自然なダメージが出ているので向モデル、かっこいいです。(笑)
瓶の回収をするときに飲み残しなんかがあったらデニムへ飛び散ることもあるんです。アルコール度数が高いやつがかかったときはデニムの色が落ちる気もしなくもないかな…(笑)

バックポケットにはスマホの跡がくっきり。

・向さんは参加者のだれよりも色落ちにこだわりを持っている気がします。意識高い系デニムですよね(笑)
そんな向さんのデニム、これまで穿き込んだ4本がすべて完売していますが、中には購入した後に会いに来てくださった方もいますよね。
そうなんです。僕のデニムを買った後、お店に報告に来てくれました。一緒に記念撮影をしてすごく嬉しかったですね。そのあと尾道デニムのイベントに参加した時に再会しました。

第2回 ONOMICHI DENIM SUMMIT にて

・まさにデニムが繋いだご縁ですね。参加者の方たちは自分のデニムを自分で販売するわけじゃないので中々こうして出会うこともないですしね。売れ行きが不安でもあり楽しみでもあり、気になるところ。自分のデニムの旅立ちの報告は感動の瞬間ですよね。
そんな向さんの最近の楽しみは?
休みの日に子どもと魚釣りに行くことです!基本休みの日はこのデニムは穿かないんですが、春や秋はデニムを穿いて釣りに行くこともあります。あとクワガタ採りに行くときも!

・それでは最後に向的イチオシのお酒を教えてください!
「生どぶろく 八幡」です。北広島で作られていて、火入れをせず発行途中で酒の旨味をたっぷり残した活性酵母濁酒です。生のどぶろくは取り扱いが難しいためほとんど店頭で売られていない幻のお酒と言われています。

このどぶろく、飲みやすくてすごくおいしい!
自分の好みにあったお酒を出していただけるので一緒にお酒を選ぶ時間も楽しいです。

このどぶろくは天然活性もろみがあってしゅわしゅわとした微炭酸がおいしいです。甘くてフルーティーなので飲みやすいと思います。

・これでインタビューは終了です。ありがとうございました~!
ありがとうございました!

向酒店は先日、国の登録有形文化財(建造物)に登録されました。お店のあるエリア一帯は明治時代に「銀行浜」と呼ばれ、近代尾道の発展を支えた金融の中心地でした。向酒店の他にも立ち並ぶ建造物から、代々引き継がれてきた尾道の歴史が積み重なっていることを実感します。
今回お話を伺った向さんのお父様は「この一帯に残る他の古い建物と一緒に後世に引き継がれてほしい。」とおっしゃられています。

1925年ごろに建築。1階店舗の内部や帳場、2階の座敷などは建築当時の姿そのままだそう。
店内には年季の入ったお酒や小物たちがたくさん。見ているだけでも楽しいです。

このインタビューをして感じたのは「お酒」も「尾道デニム」もコミュニケーションを生む役割を果たしているものなんだなと思いました。
お酒は味を楽しむ以外にも、調理の隠し味になったり、コミュニケーションのツールとしての役割も果たす、奥が深いです。尾道デニムでいうならば、純粋に色落ちのかっこよさを楽しむだけでなく、デニム産業や地元のPRの役割、地元の方同士のコミュニケーションツール、人との出逢いも生まれています。「お酒とデニム」そんな共通点があるのではないでしょうか。無理やりすぎますか?(笑)

「働く人×デニム」インタビュー vol.1 いかがでしたでしょうか。デニムの色落ちからだけでは伝わらない、仕事に対する想いや人柄を探ることが出来たのですごく楽しかったです。次回もお楽しみに!


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KYO WATAYOSHI

KYO WATAYOSHI

今までただのファッションアイテムだったデニムが、このプロジェクトでは人と人を繋ぐアイテムになっています。そんな魅力に引き寄せられ尾道にやってきました。尾道の個性豊かで濃ゆ~い街の人々の魅力、そして働く姿のかっこよさというものを、デニムを通して発信していきたいと思います。
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