皆さま、尾道と聞くと何を思い浮かべますか?
坂の町や海、猫、サイクリング、造船、、いろいろありますがやっぱりみんな大好きラーメン!
30年ほど前、尾道のラーメンと言えば中華そばが定番だったそうなのですが、”尾道ラーメン”を尾道で初めて作ったのは“壱番館”というラーメン屋さん。

本日はその美味しい尾道ラーメンを皆さんにお届けされている方にインタビューをしました!

■まずは自己紹介をお願いします。
王野 圭二です。

■お仕事内容を教えてください。
尾道ラーメンの卸とお土産贈答品の販売、学校指定の制服販売ほか衣料品の販売をやらせていただいております。うちの尾道ラーメンが食べていただけるのは、「壱番館」と「鉄皿ギョーザちょい」です。
麺の製造、スープの開発をしており、うちのラーメンは味が変わらない、同じ品質、おいしさをお届けできます。品切れになることがないのも特徴ですね。

■これまでの仕事について教えてください。
これまで職は転々としてきていて、九州の大学を出てから広島市内の建築不動産会社に9年勤めました。
もともと実家が向島で縫製業をしていて、その後は家業の手伝いのために尾道へ戻ってきました。その工場では国内や海外のブランドのデニムパンツやGジャン、チノパンなんかを縫っていました。

■尾道の縫製工場で働かれてたんですね!今尾道で縫製をしている工場の数はかなり減ってしまいましたが、その当時は尾道にも工場がたくさんあったんでしょうか?
向島に同業者何件もありました。今はラーメン屋ですけど、尾道デニムプロジェクトが始まったときは縫製業として参加してたんですよ。

■そうだったんですね。尾道に限らず縫製が出来る人が減ってきていることは深刻な問題になっていますよね。日本の工場の従業員は海外の方が多いですが、王野さんの工場では日本人の方が多かったんでしょうか。
工場の従業員は当時で20~30名くらいでした。海外の方がほとんどになっていましたね。家業を畳んで6,7年になります。
それからは1年半ほどトラック長距離運転手をしていました。

■えー!トラックの運転手さんだったんですね。今の仕事につくきっかけは?
烏須井八幡神社の神輿メンバーでもある同級生の社長に声かけてもらってこの仕事に就きました。もう5、6年ですね。

■尾道で最初に「尾道ラーメン」とつけたのは”壱番館”とお伺いしてます。もちろん地元の方も愛する味だと思うのですが、今や尾道ラーメンを目的に尾道に来られている方が多いですよね。
「尾道ラーメン」というのが広がったのが約30年前ですね。
それまでの尾道の観光の主体はお寺巡りをしにくるお年寄りの方だったんですけど、「尾道ラーメン」というブランドで多種多様な方が尾道に足を運んでくれるようになりました。今はしまなみサイクリングなど街にも楽しみができてきたし、若者も増えてきているので嬉しいですね。

数ある尾道ラーメンの中の一つかもしれないけど、ファンを増やしたいです。もちろん今のお客様も大事にしつつ、今まで以上にラーメンを愛してもらって、同時に尾道も愛してもらって、まだまだ大きくなっていきたいですね!

■今の仕事のやりがいについて教えてください。
うちは麺がおいしいと自負しております。
スープに関してはそれぞれの店で個性があるし、もちろん食べていただく方の好みもあるとは思います。なので、どんどん発信してもっともっと多くの方に食べてもらえたらと思っています。
あとは尾道冷麺を知られてないので、うちから発信していきたいですね。
うちのラーメンを食べてもらって食卓を笑顔にしていきたいです!

■素敵ですね! さて先ほどもお話に出た、烏須井八幡神社のメンバーはこのプロジェクトが始まる当初お声がけして色んな業種の方を集めていただきました。王野さんがプロジェクトに参加してくださるきっかけになったのもこの烏須井八幡神社がきっかけですね。プロジェクトに参加しようと思ったきっかけを教えていただけますか?
その当時、縫製業していたので声をかけてもらいました。普段デニム穿かんもんが穿いてみたらおもしろいんじゃない?と。
あとはプロジェクトの想いに共感したし、尾道が盛り上がるならやってみようかなと。

■実際にプロジェクトに参加してみて、いかがでしたか?
異業種の方とも知り合えたし、おもしろいですね。交流の場が出来たのは嬉しいです。仲間を引き込んだりするのも楽しい。
あと嬉しかったのは尾道デニムプロジェクトの取材に来てもらった時に、お取引先からテレビ出てたの見たよー!と声かけてくださることも多くて、有難かったですね。

■尾道デニムのお気に入りポイントはありますか?
今となってはボタンフライですね。逆にしっくりきすぎてます。今はやりのストレッチもいいんでしょうけど、穿き込んでいけば自分のサイズ感に合わせられるので気に入っています。

あと他の参加者のデニムがかっこいい色落ちだと、ちょっとジェラシー感じますね。笑
私のデニムは他の方に比べて派手な色落ちしてはしてないんですけど、優しい色落ちが好みの方にお勧めです。典型的な日本男児の体形なんでね。次はダボダボのサイズ感で穿いてみようかな。

■縫製をされていた方から見て、RESOLUTEのデニムはいかがでしょうか。
林さんの作るデニムはザ・デニム。日本人向けのデニムだなっていう印象です。ユーズドで商品化するのには最適なデニムかなと思います。馴染むまでに少し時間がかかるのでユーズドだとすぐ穿きやすいのがいいですよね。
縫製のスキルは工場によって違うんですけど、贅沢な縫い方をしているなと思っていました。ポケット細工や、巻き縫い、まっすぐ縫うのが職人の腕の見せ所です。

■では生まれ育った尾道について思うことを教えてください。
昔に比べたらにぎやかになってきてますよね。他から遊びに来てくれる人がもっともっと増えたらいいなと思います。尾道という町は都会にはなれない土地柄だけど、そこがいいところで、廃れるよりかはいいと思ってます。
自分の子どもがどこに行くかわからんけど、子どもが尾道のまちを嫌いにならんでほしいです。もし尾道を離れたとしても、外へ出てみてやっぱりこっちはいいなと思ってほしいです。
そういう街を私たちが作っていきたいです。

■これまで王野さんのデニムを購入してくださった方について一言お願いします!
絶対派手な仕上がりじゃないのでいいのかな…地味目な感じで。ただ私と体型が同じなんであろうということにご縁を感じます。買ってくれた方々には感謝です。私みたいなものが役に立てたのは…って下から下から言わんとね!笑

■では、最後に尾道デニムプロジェクトについて一言お願いします。
デニムの的を絞らないように、人を絞らないように、レギュラー化しないような、こんな商品つくるんだっていうのは期待してます。デニムの誕生は作業人が穿くものということと、遊び心を忘れないように。

デニムショップの成長と子供の成長を期待して、余生を楽しみます。子ども用のデニムはいつできるんだろう~

■ご期待にお応えできるよう、頑張ります!これからもよろしくお願いします。ありがとうございました!


ユニークでいつも笑わせてくれる王野さん。
王野さんは地元でものづくりに携わっておられたからこそ、デニムを大切にする気持ちやこのプロジェクトで実現したいことを強く理解してくださっているように感じます。
忙しい中いつもデニムを楽しんで穿いてくださっていて、私たちも嬉しくなります。

余談ですが、「壱番館」は定番のラーメンも最高ですが、角煮ラーメンもおすすめです。野菜もたっぷりで角煮が肉厚でとろとろですごくおいしいんです!!
ネットでもご購入いただけるみたいなので是非皆さんに味わっていただきたいです。ちなみに壱番館のラーメンは最近「壱番館」は東京にお店をオープンしたそうです。

ラーメンとデニム、関係がないようですが一緒に尾道を盛り上げたい気持ちは一緒です!
尾道ラーメン、ぜひご賞味ください!これを打ちながら私も食べたくなってきました…