「ヒゲ」はお好きですか?デニムのヒゲの作り方

デニムの魅力のひとつ「ヒゲ」はどうやったらきれいに付けることができるのか?しっかりと穿き込まれたデニムに現れる「ヒゲ」と呼ばれるアタリ。アタリとは、簡単に言えば擦れた跡のことを指し、デニムに立体感のある表情を与えます。そんなアタリの中でも、股の部分につく猫のヒゲのような穿きジワの跡が「ヒゲ」と呼ばれます。コレです!デニムを穿いてしゃがんだり、椅子に腰掛けると、立っている時にはできないこんなシワができますよね。この、よれてシワになった凸の部分は手や衣服などで擦れます。擦れるとどうなるか?色が落ちますよね。反対に凹の部分は擦れませんので色が落ちません。このデニムの生地の凹凸が生む擦れ方の差がヒゲを作りだします。この擦れが多いような穿き方をする人は、よりクッキリとヒゲが付きやすいんです。立ったり座ったりと身体をよく動かしたり、しゃがんだ状態で作業をされるような方ですね。デニムプロジェクトの参加者さんの職業で言えばやはり大工さんや左官さん、壁貼り職人さん、陶芸家さんなどですね。「自分は大工さんじゃないし、そもそも仕事の時にデニムを穿けないよー!」ですよね^^僕も仕事では穿けますが、立ち仕事なのでどんなに頑張っても大工さんみたいなカッコ良いヒゲがなかなか付きません。それも個性なので変な風に気にはしていませんが、実際その差は明らかです。そんな場合でも、少しでもヒゲがくっきり付いた色落ちに育てたい方にアドバイスです。①とにかく長い時間デニムを穿きましょう!②デニムを穿いてよく身体を動かしましょう!③凹凸の凸部分を手で擦りましょう!笑ここからが今日のポイント!④デニムの色が濃くて生地が硬いうちが勝負です。自分のヒゲがくっきり跡が付くまで洗濯せずに我慢して穿き続けましょう!⑤生からではなく、ワンウォッシュして縮めきった状態から穿き込みましょう!ヒゲの位置が変わってしまいますので。⑥脱いだ時はたたんでしまわずに、ベルトループなどをフックに掛けてしまいましょう!④は特に禁断の手法です。何が禁断かというと、大きなリスクと背中合わせだからです。そのリスクとは、、、・臭いが発生し、周囲の方に迷惑をかける※この臭い、自分だけ慣れてしまって気付かないことがありますので要注意です!・汗や皮脂でデニムが黄ばんでくる※色が濃いと気付かないですが、確実に黄ばんでいっています!・汗や皮脂で生地が弱って、股ズレや破れを起こしやすくなる※特に股の部分は上半身でいう脇にあたり、汗や皮脂が溜まりやすい!例:デニムの黄ばみ上のデニムは壁貼り職人が1年間穿き込んだデニムで毎週洗濯下のデニムはお客様が約2年半穿き込んだデニムで、洗濯頻度はかなり少なめ色の違いやヒゲの強さの差は明らかですね。こうした点に注意しながら、穿き方や洗濯のタイミングなどを工夫してみてください。ちなみに一度ヒゲをくっきり付けてしまえば、その後は頻繁に洗濯されても濃淡の差は縮まってきません!皆さんそれぞれ色落ちの好みもあると思いますので「こうしなければダメ」とか「こうするのが正解」といったものはありません。ヒゲがくっきり付いたデニムが嫌いな方も多いですし^^自分なりに色々試しながら世界に1本のデニムを育てていくことが面白いですからね!!それでは最後に尾道デニムのことを。尾道デニムは基本的に「1週間仕事でしっかり穿き込んで1回洗濯する」というルールで育てています。今日のBLOGのように、ヒゲを強く付けようとかヴィンテージ風の色落ちにしよう、とは全く考えていません。信頼できる素晴らしい作業着としてデニムを使い、1週間働いた汚れは毎週きちんと洗濯してきれいにする、そうして穿き手の個性や仕事の特徴を自然にデニムに刻んでいっています。尾道の街の空気感や、働く人の情熱こそ最高のデニムのストーリーと考えているからです。それでは皆さま、楽しいデニムライフをエンジョイしましょう!!

2024-02-12T15:24:51+09:002018. 01. 29|

デニムと靴

こんにちは。 ONOMICHI DENIM PROJECTの綿吉です。 デニムと靴の組み合わせって大事ですよね。靴一つで雰囲気をガラッと変えることができますね。私も毎日靴とデニムの組み合わせというのを大事にしていて、一番気にするポイントでもあります。 今日はデニムに合わせて靴を履き比べてみたいと思います。今回はコンバース オールスターのハイカット、ローカット、ローファー、バレエシューズを履き比べてみました。 そして完全に私個人の独断と偏見となっておりますが、少しでも皆様の参考になれば幸いです。。 着用モデル:身長170cm RESOLUTE [...]

2019-01-14T15:00:45+09:002018. 01. 20|

デニムのサイズの測り方

こんばんは。今日はデニムのサイズの測り方についてご紹介したいと思います。 自分のデニムのサイズはいったいどれくらいなんだろう?30inch(インチ)とかMとか書いてあるけど、実際のところ何cmなのかな? 気になりますよね^^ ※ご紹介するのは最も一般的な方法です。尾道デニムプロジェクトではこの方法で統一しています。 まずはウエストサイズ。 キツ過ぎないか、ユル過ぎないか、自分にとってちょうど良いウエストサイズを選ぶことは、快適な穿き心地のためにも大切な選択になります。 まずはデニムを平らな場所に広げて置いてください。おなか側とせなか側の高さを揃えるようにして左右にピンと張ります。 動かないように注意しながらメジャーで長さを測ります。その長さ×2がウエストサイズになります。 ちなみにこちらのデニムは、計測値が37cmなのでウエストサイズは74cmということになります。 [...]

2024-01-26T13:38:31+09:002018. 01. 14|

ボタンフライの魅力

穿いたり脱いだりする時に開け閉めするデニムの前たて部分は一般的に比翼仕立てになっています。 比翼仕立てとは、例えばボタンやファスナーがむき出しにならないよう、かぶせが付いた仕立て(作り)のことになります。 見た目もそうですが、ボタンやファスナーでキズが付かないようカバーする大切な役目もあのです。 さて、その比翼の下に隠された開け閉めの手法ですが、現在ではファスナーが使われることが一般的となっています。調べたことはありませんが、世界中で販売されているデニムの90%はファスナーではないかと思います。 引き手をつまんで上げ下げすることで開閉できるファスナーは本当に便利で、今さらながら素晴らしい発明だと勝手に感動してしまっています。 じゃあなんで尾道デニムはボタンなんだ!?と突っ込まれそうですね(笑) 以前にBLOGで書かせていただいたことがあったと思いますが、デニムの生地は綾織りという織り方で織られていて、洗濯によって捩れがでます。昔はこの生地の捩れを防止する加工技術がなかったため、ファスナーではまっすぐ上げ下げできなくなるという不具合が出てしまうことがありました。また、ファスナーの性能・強度も現在ほど良くなくて、壊れる心配の少ないボタンが使われていたのです。 そしてその実用面から使われたボタンが、デニムに意外な魅力を与えることになったのです。それがコレ! 穿き込んで擦れることによって、比翼の下に隠されたボタン部分がアタリとなってデニムに豊な表情を与えるのです。ファスナーでは出来ないこのアタリ、カッコいいと思いませんか?^^ 尾道デニムプロジェクトでは多少の使い勝手は犠牲にしても、このボタンフライにこだわってリアルユーズドデニム創作を行っていきたいと考えています。使い込むことで表情豊かに色落ちするデニムの魅力のひとつではないかと思うのです。 [...]

2019-01-14T15:02:12+09:002018. 01. 08|

チェーンステッチって何?

明けましておめでとうございます! 新年最初のBLOGは、デニムのチェーンステッチについてご紹介します。 ご存知の方もおられると思いますが、チェーンステッチとは環縫いとも言い、主に裾の仕上げの際に使われる専用ミシンによる縫い方になります。 特徴は下糸が環状になっていることで、裏側を見るとすぐ分かります。 表 裏 このチェーンステッチ、いったいどんな特徴があるかというと、洗濯などによってこの輪っかがギュッと縮むことでデニムの生地を引っ張ります。するとまるで餃子の皮のように生地が撚れを生み斜めにボコボコとうねります。この立体的なうねり(撚れ)が擦れることでこんな感じに独特なアタリができるのです。 通常のシングルステッチでは決して出来ないこの独特なアタリこそがチェーンステッチのカッコ良さと言われます。すごく分かりやすいですよね^^ ただデメリットもあって、チェーンステッチは1箇所が切れるとバラバラとほどけてしまうのです。強度という面だけを考えるとシングルステッチの方が強い面もあるのです。 ※チェーンステッチが特別弱い訳ではありません。あえて比較すると、ということです。 [...]

2019-01-14T15:01:55+09:002018. 01. 06|
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