陶芸家が探求し続ける日々。

By 2017年9月25日REPORT

あれは、今から2年前。“「伝統と革新」旅するデニム、京都へ”の企画で、2015年春に尾道から京都の職人の元へデニムが旅立ちました。そして、1年の月日を経て尾道に戻り、別の方と出会い、また旅立っていきました。

しかし、1人の職人さんと、もう1年京都で時を重ねたデニムがあります。つい先日、尾道に帰ってきたのですが、その表情はスタッフ全員がグッとくるほど力強いデニムに生まれ変わっていました。約2年間の月日を、デニムが物語っています。それが、こちら。

穿き手は、清水志郎さん。清水焼の陶芸家さんです。お会いした当初、独特の間や言葉の深さ、それでいてとても自然体な姿に、まるでこのプロジェクトが本物かどうかを試されているかのようなドキドキした感情を持ったことを覚えています。(写真は、2016年に撮影)

土にこだわり、自ら土を掘り、自作の炭窯で焼き物に仕上げる。「なぜ陶芸家を続けているか」という問いに対して「焼物が何かを自分が知るために、追求し続けている」と一言。やきものの本質を追い求める日々に加えて、毎朝の雑巾掛けだったり、こどもと床で遊んだり、書道を習う時間だったりが全て清水さんの日常。デニムの履き初めは、ここから始めるという少し面倒な気持ちがあったそうですが、共に過ごす中で、このデニムを穿かないとスイッチが入らないという1本に変化していったそうです。

2016年春、デニムをお預けしてから1年が経った頃に清水さんの元へ伺うと、「このデニムとの闘いがまだ終わってない。中途半端に終わらせたくないからもう1年穿きたい」と仰ってくださった言葉が印象的で、その気概に魅了され、もう1年お預けすることにしました。

そして、2017年。滲み出る職人の心、内側からこみ上げる本質を追求しつづける姿勢は1本のデニムにも確かに宿り、清水志郎 × 尾道デニム物語が京都で完結しました。この凄みは、言葉よりも写真、写真よりも実物を見ていただけたら伝わると思います。

ONOMICHI DENIM SHOPに帰ってきたデニムをお披露目をしたところ、つい先日素敵な方にバトンタッチされていったそうです!大切な娘息子の旅立ち。嬉しいやら寂しいやら…また、デニムにとっても新たな日々がスタートです。

このプロジェクトを通して、尾道から日本全国、世界各国で暮らす方々とつながっていくこと。改めて、幸せなことだと感じています。

〈MODEL : Shiro Shimizu / http://www.shimizuke.net/shiro/
〈PHOTO :  Mitsuyuki Nakajima /http://nakajimamitsuyuki.jp〉


The following two tabs change content below.
KASUMI OGAWA

KASUMI OGAWA

関東から移住してすぐに尾道のまちと人と関わり、立ち上げた愛すべきプロジェクト。“尾道から世界へ”という夢を実現するためには、格好いいデニムが出来上がることに加えて、そこに注がれる熱が必要不可欠だと感じます。ONOMICHI DENIMを想像がつかない世界へ連れていきます!
Translate »