眼鏡作家の、ものづくりの極意。

By 2016年7月18日NEWS

2015年4月、旅するデニム企画で訪れた京都。そこで出会った職人の方々に、尾道デニムをお渡しして1年が経ち、どんな表情(カオ)になっているか、職人と尾道デニムとの再会を楽しみに訪問してまいりました。
詳しくはこちら→「伝統と革新」旅するデニム、京都へ

職業:眼鏡作家、現代アーティスト / ヤマシタリョウ
デザインから金属の鋳鍛造・成形まで、制作工程のすべてをひとりで手がける眼鏡作家・現代アーティストのヤマシタリョウさん。1年を経過したヤマシタデニムは、(良い意味で)想像を絶する色落ちを遂げていました。

そのデニムが、こちら。
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《1代目オーナー》
当プロジェクト第1弾の期間(2013年1月〜2014年1月)、尾道のエネルギー関係で働く方が履き育てくださったものを、京都の眼鏡作家さんにバトンタッチ。

《特徴》
眼鏡のフレームは竹を加工して制作するため、竹取に山歩きをする際の傷が多数。膝の部分は、竹をひっかけたり、膝の上で小刀を使ったり、金ヤスリで削ったりする際に擦れたもの。洗いの頻度は1週間に2度ほどで、汚れたら洗っていたそうだ。

《普段の仕事着》
麻やデニムを穿いて作業をしては、ボロボロに。

《1年前に尾道デニムを穿いた時の印象》
・丈夫
・生地やカッティングが良い
・身体に馴染んで動きやすい
・しっかりしているし、細部にまで手間ひまかけたものづくりをしている印象

1ヶ月くらいで慣れていき、次第に自分のものづくりを支えてくれる良い道具になってきたそうだ。仕事のスタイルは、お客さんに媚びないということを軸として持っており。このデニムにも、めがねにも共通する部分があるという。

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ものづくりは、50%ぐらいまでに持っていくのが自分の仕事
「最近の商品は、出来た時が1番良い状態だが、自分のものづくりにおいては50%ぐらいが自分の仕事だと思っています…それは決して手抜きをしているわけではないですよ。機能は100%を目指していますから。」と、ヤマシタさん。つまり、買い手のお客さまの使い方次第で如何様にでも歴史や味がつけられていくというのだ。しかし、お客さまの要望を取り入れすぎた、いわゆる取り繕ったものづくりをしていると、長持ちするものにはならないそうだ。穿き手の使い方で如何様にでも表情が変わり、様々な味が出る尾道デニムにも、通じる美学を感じた。

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面倒くさいことを、しよう
眼鏡をつくるプロセスで、山に入り竹を取ることがあるとは考えたこともなかったが、この「山に入り、土のにおいを嗅ぐ」ことが欠かせない部分であることも頷けた。良いものづくりは、簡単にはできていかないことを知っているからこそ、面倒くさいことに率先して関わっていくことが1番の近道だと語る裏側には、手間がかかることを苦労とも思っていない性分が見え隠れする。

「私の制作の根源にあるものは、動植物の垣根を越えて、万物生成の共通の生命感を体験し形作られたものこそが、人々の感性に届くという考えです。人とともにある道具は豊かで美しくあってほしい。まだ見ぬ眼鏡の本当のかたちというものに挑戦していきたい(〜公式HPより抜粋〜)」

志がしっかり入っているものづくりは失くならない。残るには、残るだけの理由がある。ヤマシタさんの眼鏡は、とても繊細なアート作品でもある。しかし、創っていくプロセスの中で、お客さんとの関係づくりも欠かさないからこそ、その人の暮らしに溶け込む世界にたった1つの幸せな眼鏡が出来上がるのだろう。

《次の穿き手へのメッセージ》
「この後を育てていく人に委ねます。それが、本来の物の消化のされ方だと思いますので。」

ヤマシタさんの大切に育ててくださった尾道デニムは、ONOMICHI DENIM SHOPで販売することが決定!お楽しみに!

〈MODEL : Ryo Yamashita / 公式HP:http://ryo-yamashita.jp
〈PHOTO :  Mitsuyuki Nakajima / 公式HP:http://nakajimamitsuyuki.jp


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KASUMI OGAWA

KASUMI OGAWA

関東から移住してすぐに尾道のまちと人と関わり、立ち上げた愛すべきプロジェクト。“尾道から世界へ”という夢を実現するためには、格好いいデニムが出来上がることに加えて、そこに注がれる熱が必要不可欠だと感じます。ONOMICHI DENIMを想像がつかない世界へ連れていきます!
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