職業×デニム 〜海技学院講師〜

By 2015年1月25日NEWS

「職業とデニムの関連性を研究」。尾道デニムプロジェクトPHASE2のコンセプトに基づき、私たちスタッフは日々デニムの色落ちの過程を追っています。

日々身体を動かす職業の方の穿いたデニムが特に良いヴィンテージの風合いを出している事が判明した、第1弾のプロジェクト。昨年7月からの第2弾のプロジェクトでも、なぜそんなに格好良い色落ちをすることができるのかを、話を聞いて、デニムをよく見て、よく触って、深堀りしています。「本物」のユーズドデニムを創るため、色落ちの変化を見逃さないよう、1本1本丁寧に向き合っていきます。

 

2年目の動きによって発見する、尾道の魅力

第1弾のデニムプロジェクトでは270名の方にプロジェクトへ参加して頂きましたが、第2弾はプロジェクト参加人数を約90名と人数を凝縮させ、尾道デニムができるまでの過程を、1人1人、より密に追っています。
そして第2弾では、デニム1本1本に特徴が顕著に出始めたこの冬頃から、デニムを見るだけでも、触るだけでもなく、実際に私たちスタッフがお仕事の現場へ出向き、その現場の環境を感じ、動作を見、色落ちとの因果関係を探っています。

すると、デニムの色落ちの要因がわかるだけでなく、映画に出てくるような古き良き・・・というだけではない、尾道というまちの多面的な面白さや、尾道の人々のより深い魅力を知っていくことに繋がっていくのでした。

 

最初の取材先「尾道海技学院」

そんな、記念すべき最初のお仕事現場の取材先はこちら。

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「尾道海技学院 マリンテクノ」
船舶や水上バイク、潜水士等の免許が取得できる専門学校です。

講義数が多いのが人気の秘密で、かなり短期間で免許取得が可能だそうです。(関東方面から免許を取るためにわざわざ尾道まで来る方も多いとのこと。)

瀬戸内の穏やかな海は、0から海を学ぶにはもってこいなのかもしれません。

 

海技学院講師 × デニム

この尾道海技学院でデニムを穿いて下さっているのは第1弾から参加して下さっている、講師歴20年の中田さんと、講師歴15年の高木さんのベテランのお二人。いい色落ちをされてます。

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▲182B  ¥42,000

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▲184B  ¥32,000

182Bは711(スリムストレート)のタイプで、サイズ感も動きやすいようゆったりめに履いて下さっているのですが、それでもしっかりヒゲがついています。
また、共通しているのは内腿あたりのヒゲ。184Bも若干ですが、落ちてきています。

 

お仕事風景

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船に乗っている間はそこまで動きがありませんでしたが、出発前後は船内内部に入ったり、潮を浴びたロープ使って作業をしたりしていました。その際に手に付いた海水やちょっとした油汚れを腰回りで拭いたりするようなので、お尻周りもしっかり色落ちしています。

 

182B_2

▲182B  ¥42,000

184A_2

▲184B  ¥32,000

まだ推測段階ですが、少し黄味がかった色落ちは、毎日海水や潮風を浴び、太陽の下でお仕事をされていることが要因の一つであると考えています。海技学院のお2人と漁師さんが、とてもよく似た色落ちをしているのです。
果たして海で働く人たちは、みなさんにこの「黄味がかる」という共通点が当てはまるのでしょうか・・・?

 

尾道海技学院が有名校である理由

そんなことを考えながらこんな船で移動中、素敵なお話を聞くことができました。
尾道海技学院は、「海の学校」の中ではちょっとした有名校なのだとか。最短で免許が取れる人気校、というのが表に出る情報ですが、実は今年で66年続く最も歴史ある学校が、尾道海技学院。日本で初めて創設された、私立の海の専門学校なのだそうです。

海の恵みに囲まれた国、日本。
しかし、尾道海技学院ができる以前の船員養成学校は、全国でも両手に数えられるほどの少なさで、国立のみ。また、法律的に船舶の国家試験の受験資格にはある程度の船への乗船履歴が必要なのだそうですが、一定の資格が無いと船に乗れない、という様々な壁があったそうです。

だけど、海に出たい。そんな人々の為に、初めて私立の専門学校を設立し、国家試験を受験しやすくなるような様々な資格が取得できるようにした学校、それが尾道海技学院だそうです。
人と海と法律のちぐはぐなで状況を打開し、人と海を一気に近付けた、偉大でありとても素敵な学校です。

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そこで働くお二人の仕事に対するポリシーもお聞きしました。

高木さん 「 まず、楽しく。 」
中田さん 「 自分の命は自分で守る。 」

高木さんは元旅客船船長。お客様に楽しんでもらう為にはまず船員が楽しむことが大切。今は生徒さんに海や船の楽しさを伝えているそうです。
中田さんは元海洋用品販売店の販売員。安全あっての遊びということを教える中田さんの言葉は、様々なアクティビティを知り尽くしているからこそ。
そして、この中田さんこそ、先日UPの「旅するデニム 〜尾道からドイツへ〜(http://www.onomichidenim.com/archives/2005)」で現在ドイツで尾道デニムを育てて下さっている堀江さんが、尾道海技学院にいらっしゃった頃の恩師です。その頃は数年後こうして別の国で、同じデニムで、繋がっていくとは全く想像していなかったのでしょうね・・・。

そんなお二人の想いは、デニムにのり、1本を残して他3本はお客様の元へ旅立って行きました。尾道デニムをお買い上げのお客様、前ポケット内側のLOTNo.を見てみて下さいね。もしかしたらお2人のデニムかもしれませんよ。

 

そして2年目へ

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▲第2弾 経年変化撮影(7ヶ月目)

そして今春、瀬戸内の潮風と太陽をいっぱい浴びたお2人のデニムが、また4本だけ、完成予定です。


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MARIKO HAMANO

MARIKO HAMANO

神奈川の実家でプロジェクトの特集をTVで見て衝撃を受けた。気付けば車で尾道へ向かい、今はSHOPで働いている。コンセプトのあるお洋服が山ほどある中、ノンフィクションの物語が詰まっているのはONOMICHI DENIMだけ。素敵な1点モノが、毎日をワクワクさせてくれます!
MARIKO HAMANO

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