ドイツからの手紙 VOL.16 〜北欧のポストから 6通目〜

By 2015年10月22日堀江伸吾

サーメ人の村

行程の半分の地点、湖のほとりにスタロールオクタ(Sutaloruokuta)と呼ばれる村がある。トレイル上には何カ所かサーメ人の小さな村があり、この村が一番大きい村だ。と行っても20戸も家はないけれど。

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立ち話をしたオランダ人は「この村はとても貧しい村だ」と言っていたけれど、そう思えなかった。何軒かの家では小さな子供が楽しそうに庭先であそんでいたし、漁に出かける大人も朗らかで自信にあふれていた。確かに見た目は貧しいかもしれないけれど、数百年前から受け継がれてきた暮らしの中に心の豊かさを感じた。なによりこの村から見える景色は「こんなに素晴らしい景色を神が与えたまうとは:God willing and weater permitting」と称されるのだから。

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サーメ人の教会

村内にはサーメ人の伝統的な家と木造の家が隣り合わせて立っていた。伝統的な家は木組みの土台に苔をはりつけて風を通さない様にしている。なんだか可愛い作りだけれど、木々の少ない土地で家を造る先人の知恵だろう。その伝統の作り方で村の中心には教会が建てられていた。中に入ってみると椅子のかわりにトナカイの毛皮が敷き詰められ、ステンドグラスを抜けた光が柔らかく射し込んでいた。冬には雪に閉ざされる小さな村、そこに建つ教会にさまざまな思いが浮んだ。

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SHINGO HORIE

SHINGO HORIE

三重県奥伊勢出身。10代でスキューバーダイビングにハマり、ダイビングインストラクターになるため、尾道で海技学院に入学。卒業後、ダイビングインストラクターとして就職。山口県、鹿児島トカラ列島、沖縄本島を転々と仕事をする。その後、ダイビングの能力を活かしつつ人助けるため、海上保安庁に入庁。入庁後、潜水士、特殊救難隊として救助活動に専従しつつ、休暇では海外一人旅を続ける。3.11発生後、組織ではなく自分自身の力で人の役に立ちたいと考えていたところ、ドイツ旅で出会った知人がドイツ移住を勧める。悩んだ末、2014年1月渡独。現在、ドイツ語を勉強しつつ、自分探し中。
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